結論から申し上げますと,一般的にはどちらでも良いと思います。
業務を行っていると,「はんこ」と「印鑑」を明確に区別している業種の方々がいます。
私もその一人です。
一級建築士的に,簡単に要約してみます。
概要
正確な表現をすれば,「印章(いんしょう)」と「印影(いんえい)」と「印鑑(いんかん)」の3つに分けることができます。
「印章」とは?
本来の「はんこ」の意味です。言い換えれば「物体」を示します。
木製や牙製が一般的ですが,金属製や樹脂製などありますよね。
「印影」とは?
上記の「はんこ」を押した後に写った「朱肉のあと」です。
「印鑑」とは?
上記の「印影」のうち,役所などに登録した「印影」のことです。
みなさんのご存知の「印鑑登録」。「はんこ」自体は登録しません。「印章」のみを登録します。
国語辞典ではどうなっているのか?
「印章」とは?
「印」の,やや改まった表現。
新明解国語辞典(三省堂)
よくわからないですね。
「印影」とは?
(紙などに)押された印の形。
新明解国語辞典(三省堂)
まあ,そうですよね。
「印鑑」とは?
1.「印」の漢語的表現。
新明解国語辞典(三省堂)
2.確かに自分の印であることを証明するため地方公共団体や取引先に特定の印。
なるほど。
建築関係の申請書類では,どのような扱いをしていますか?
「建築確認」などの申請書類は,結論から申し上げますと,「自署」のみで可能です。
しかしながら,現状は,あらかじめ作成しておいた書類に氏名を印刷しておき,その後に押印していただくパターンが多いです。
補足ですが,設計図書には法律上,設計者の記名捺印が義務付けられています。
個人的な感想
最初に申し上げた通り,一般的には,こだわる必要はないと思います。
不動産等の売買・賃貸借契約や建築などの「重要事項説明」が義務付けられている業種や役所の方々は,明確に区別しているように思います。
私自身の業務では,一応「はんこ」と「印鑑」はきちんと区別して,「印章」と「印鑑」は区別していません。
「雑学の一部として知っておく」ぐらいで良いのではないでしょうか?
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