地域の計画に関する制度
特定街区制度
市町村等が,個別に都市計画決定するもので,良好な都市空間の形成,保全に寄与する街区単位の計画に対して,通常の建築規制を超えて,容積率の最高限度,建築の高さの最高限度,壁面の位置の制限を緩和できる制度。
建築協定
住宅地としての居住環境や商店街の利便性を高めるために,住民が自発的に基準を定めて協定を締結できる。
総合設計制度
一定規模以上の敷地に,一定割合以上の公開空地を持つ建築物の計画に対して,容積率の制限,高さ制限,斜線制限の緩和ができる制度。
市街地再開発事業
土地区画整理事業
道路,公園などの公共施設(建物は含まれない)や事業費のための保留地を「減歩」によって整備し,「換地」の手続きによって宅地の利用促進を図る整備事業。
市街地再開発事業
都市再開発法に基づき,市街地において,土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るために,建築物とその敷地の整備,同時に道路や公園などの公共施設を一体的に整備する事業。
第一種市街地再開発事業
権利変換方式(施工者:民間,県,市,公団)
第二種市街地再開発事業
用地買収方式(施工者:県,市,公団のみ(民間は不可))
住宅地計画
住宅地の構成
種別 | 住宅戸数 | 人工 | 規模 | 公共施設 |
近隣分区 | 400~500戸 | 2,000~2,500人 | 日常消費生活に 必要な共同施設 をもてる程度 | 幼稚園・保育所 日用品店・飲食店 診療所・集会所 街区公園など |
近隣住区 | 1,600~2,000戸 | 8,000~10,000人 | 小学校1校区 | 小学校・特定郵便局 消防出張所・駐在所 図書館分館 近隣センター 近隣公園など |
近隣住区
C.アーサー・ペリー(アメリカ)「近隣住区理論」
小学校1校区を標準規模と想定し,次の6項目が提案された。
- 規模:小学校を日常生活圏の中心とした人工,面積
- 住区界:住区の外側に幹線道路を配置して,住区内の通過交通を排除
- 空地:公園などのレクリエーション・スペースを住区面積の10%以上確保
- 公共施設:小学校,教会,コミュニティセンター等を住区の中心に配置
- 商業施設:住区周辺の隣接住区の店舗群に接して配置
- 住区内道路:通過交通を排除できるような道路網を配置
ヘンリー・ライト(アメリカ)「ラドバーンシステム」
人の動線と車の動線が交差しないように,人と車を平面的に分離する手法。
車は幹線道路からクルドサック(袋小路)に入り各住戸にアクセスし,人は住戸の裏側に確保されたペデストリアンウェイ(歩行者専用路)から,学校や公園,店舗などにアクセスする計画。
まちづくり
エリアマネジメント
地域における良好な環境や地域の価値を維持・向上させるための,住民・事業主・地権者等による主体的な取組み。
景観協定
良好な景観の形成に関する事項について,協定を締結する制度。
緑地協定
緑地の保全及び緑化の推進に関する事項について,協定を締結する制度。
コンパクトシティ
市街地の無秩序な拡大を抑制しながら,都市地域の環境整備に重点を置き,環境的・経済的持続性を高める都市モデル。
CPTED
心理的効果を考慮した防犯環境設計。
トランジットモール
一般の自動車の侵入を制限し,路面電車やバスなどの公共交通機関と歩行者が歩行できる歩行者優先の街路。
レッチワース(Letchworth)
ロンドン郊外の都市で,エベネザー・ハワード(1850年 – 1928年)が提唱した田園都市(Garden City)の理念に基づいて建設された最初の田園都市(タウン)である。イギリスにおいては最初の近代的な都市計画である。(Wikipedia より引用)
確認問題(YouTube)
参考文献:1級建築士試験 学科 ポイント整理と確認問題(総合資格学院)
参考リンク集
一級建築士学科試験対応版 重要ポイント整理と確認問題
二級建築士学科試験対策にも活用してください。
学科Ⅰ(計画)
学科Ⅱ(環境・設備)
学科Ⅲ(法規)
学科Ⅳ(構造)
学科Ⅴ(施工)
一級建築士学科試験過去問
【hint!】「言うまでもなく,過去問対策は重要です。」
二級建築士学科試験過去問
【hint!】「基礎対策に二級建築士学科試験は,基本的な良問が多いです。」
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